おもちゃ屋店主のacoです
精神保健福祉士×保育士の店主が綴る 仕事と子育ての話
大好きなおもちゃの事

丁寧に作られているものを空間に。

私は、結構天井から吊るされて飾ってあるものが好きです。

お花屋さんでも、天井からドライフラワーが飾ってあったりするとテンションが上がります。

実家にいたとき、自分の部屋の天井にも星のステッカーを貼っていました。

そして、我が家に飾ってあるモビール。

これは、二人目の子どもが生まれて少し経ったときに、母からお祝いとしていただいたものです。

このモビールは、ドイツのブライトシュベルツ社のもの。

中心には太陽が輝き、周りを星や惑星が漂っています。

ゆらゆら揺れる星たちを支えている棒が全て綺麗に水平になっている様子は、さすが職人技、という感じです。

このモビールの美しさに、今では自分用にずっと自宅に飾ってあります。

ゆらゆらと揺れるモビールを、わが子もじーっとよく見ていました。

少しすると、自分の手を伸ばしてモビールに触りたがりました。

モビールが優れていると思うのは、その形や色の美しさだけではなく、

子どもの追視する力を、優しく支えてくれるところです。

生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ視力が弱く、ぼんやりとしか周りが見えていないことはよく知られています。

“見る力”が少しづつ育つころ、自分の目でしっかりと物をとらえようと、じーっと見入る姿がみられます。

あまり動きが早いと、視力が弱い赤ちゃんは目で追うことができませんが、ゆっくりゆっくり漂うモビールは興味を促しながら、赤ちゃんのペースに合わせてくれる寛容さがあります。

仰向けで寝ていることが多い赤ちゃん期ですが、こんな美しいモビールが漂っていたら、楽しい気持ちになってくれるかな、なんて思っています。

まだ見ぬこの世界にも、美しいものがたくさんあるよ。

そんな気持ちになります。

個人的には、暮らしの中に、丁寧に作られた大切なものがあると、少しだけ気持ちが落ち着きます。日々忙殺されていても、こんなに美しくて丁寧に大切に作られたものが目に入ると、「本当に大切なこと」がちょっとだけ心に戻ってくる、そんな感じです。

子ども用のおもちゃを選ぶとき、どうしても“子どもらしい”物(例えば、アニメーション的な動物やキャラクターがモチーフとなっているもの)が市場には多いので、それがスタンダードのように思えることもありますが、家族が集うリビングなどは、大人でも美しいと思えるものを選んでよいと思っています。

今はネット通販でも、気軽にモビールを検索できます。

お気に入りのモビール、ぜひ見つけてみてくださいね。