今日は、積み木の王道「KAPLA(カプラ)」について、書いてみようと思います。
最近は、大きいショッピングモールとか、本屋さんの児童書コーナーに置かれていることも多くなったので、ご存じの方も多いと思います。
フランス生まれのこの積み木ですが、もともとは考案者トム・ブリューゲンさんが幼少期から「お城に住む」という夢をかなえるために建築模型材料として試行錯誤した末にできたものだそう。
ことの発端が「お城に住みたい」という子どもらしい発想であったことに、ほっこりしてしまいます。
そして、“試行錯誤”と一言でいっても、その期間、なんと15年。すごい執念、トムさん。
このカプラ、なんといっても特徴は「究極のワンサイズ」であること。
日本で売られている積み木って、長方形、正方形、円形、三角形、、、といろいろな形が入っているものが多い気がします。
もちろん、これも形の違いを楽しんだり、それぞれの組み合わせを楽しむことができてよいと思います。
ただ、形や大きさ(以後、規格と書きます)が違うことで、積み上げがうまくいかなくなったり、後からもっとたくさんの積み木を買い足そうと思っても、同じ規格の積み木がないという事態が起こります。
大きな造形をしたくなると、どうしてもたくさんの数の積み木が必要になります。
カプラは、ワンサイズ。
精密なワンサイズ。
だからこそ、子どもの積み木とは思えない壮大な作品が出来上がります。
このカプラは、子どもだけでなく、大学の授業で取り扱うことがあるくらい、奥が深いのです。
そんなカプラ、我が家では積み木と違う使われ方もしています。
娘は、ケーキ屋さんのディスプレイ棚にしておりました。
息子は、おもちゃのカブトムシのおうちに、昆虫マットの代わりとして入れたようです。
積み木は積み上げて遊ぶもの、ではあるけれど、カプラのプレイブックのように何か壮大なものを造形して遊ばなきゃいけないという固定観念があったのは、大人の私のほうだったと気づかされました。
当のカプラたちは、それはそれは寛容に子どもたちの表現するままに、そこにあるのです。
確かに、壮大な造形物ができるととても誇らしい気持ちになりますが、
それとは別に、いつでも子どもの自由な発想に寄り添ってくれる優良なおもちゃ。
実際、カプラについてもっと知りたくての公式ホームページを見てみると、たくさんの遊び方を紹介しています。
床に並べて絵を描くように使ってもよし、やぐらのように高く高く積み上げるもよし、
自由な発想で、どんな年齢でも楽しめる。
また、最後にそれを壊す、崩す、というところまで計算されて楽しさが追及されているという、本物のおもちゃです。
カプラは、何か壮大なものを作らなくても、楽しめます。
同じ公式ホームページ内で、「1本積み」の遊び方も紹介されています。
1枚の板を縦に何枚積めるか、という遊びです。
なんと、最高記録は12枚!
指先の感覚を確かめながら、慎重に、慎重に。
1枚の板から生まれる発想。
1枚の板から生まれる感覚。
子どもの思いを、そのままに受け止めてくれる、そのままに表現してくれる、素敵なおもちゃ。
きっと、子どもだけではなくて大人もはまってしまいますよ!