おもちゃ屋店主のacoです
精神保健福祉士×保育士の店主が綴る 仕事と子育ての話
大好きな本の事

だいすき、がずっと続く絵本

今日は、大好きな絵本のお話です。

我が家にもあり、友人の子がお誕生日になったりすると、プレゼントしてきた絵本。

「ちびゴリラのちびちび」

実は、私自身この絵本に出会うまで、ゴリラのイメージって“力が強くて、大きくて、こわい”という感じがありました。

どちらかというと、かわいらしいイメージの動物を選びがちでした。

でも、この絵本の温かみとかわいらしさに、一度で虜になってしまいました。

最初の一文章。

「ちいさな かわいいゴリラが いました。

 みんな ちびちびが だいすきでした。」

このお話は、みんなが このちびちびを大好きなお話

おかあさんも、おとうさんも、おばあさんも、おじいさんも、森の動物たちみんなが、

ちびちびを大好きなお話。

「だいすき」がずっと続いていく、温かいお話

描かれる動物たちの、ちびちびへ向けるまなざしや、しぐさから、

ちびちびを 本当に いとおしく 大切に思う気持ちが 伝わってきます。

ちびちびは、家族だけでなく森の動物たちに出会います。

時には、ライオンのしっぽを引っ張ったり、カバに行きたいところをせがんでいる場面もでてきます。

最初に読んだときは、“そんなことしたら、怒られちゃうんじゃ?”とドキドキしたのですが、

見事に裏切られます。

だって、みんなちびちびが大好きで、ちびちびが喜ぶことを同じように喜んでくれるのです。

「ちびちびが だいすき」

それだけの理由で、物語は進んでいくんです。

ちびちびは、そんなみんなに 見守られて大きくなります。

そして、大きくなったちびちびは、誕生日をむかえ、

みんなから「おたんじょうび おめでとう ちびちびくん!」そう言われた後の、最後のひとこと。

これは、本を実際に読んで、確認してもらえたら、嬉しいです。

子どもって、そこにいるだけで周りが明るくなる存在だった気がします。

子どもがのびのびと、自由に振る舞える空間って、とっても大切です。

ついつい、周りの目を気にしたり、大人の都合に合わせてもらう場面ばかりになってしまうけど、

このお話のように、たくさんの大人や仲間から、温かいまなざしを向けてあげられたら、

きっと子どもたちが大きくなってからも、同じように温かい子育てができるんじゃないかなと思います。

そして、子どもが喜ぶことを同じように喜んでくれる存在がたくさんいること。

悲しいことに耳を傾けることは結構できても、

嬉しい事を一緒に喜ぶって、ちょっとないがしろにしてしまいがちではないですか?

私はそうです・・・。

この本を読んで、今日はこどもたちの話もちゃんと聞いてあげよう。

なにかができるとか、聞き分けがいいとか、そういうことではなくて、

ただそこで自由に、思ったように過ごしている子どもがいとおしい、ということを

思い出させてくれる1冊です。

お誕生日プレゼントにも、最適ですよ!